【超噛み砕いて】ルーブリック評価の作り方を、実例を用いて解説!高校の新過程や3観点にも対応可能。

ゆとりんり

テストにおけるルーブリックの作り方が知りたい!
3観点を含めたルーブリック評価を作りたい!

本記事では、ルーブリックの作り方を完全解説していきます。

活用問題やパフォーマンス課題などのテストでちょっと応用して使ってください。要領さえ理解できれば、簡単にルーブリックを作れるようになるでしょう。

筆者の紹介

本記事を書いた人

ゆとりんり:
新卒で倍率100倍の民間企業に就職後、教員に転職
教員採用試験の採用枠1枠に1発合格(働きながらの完全独学)
県に授業の研修用資料の提供や、学校の試験問題見本の作成を行う。
現在は教員から転職して、並にゆとりに働いています。
noteで「少し変わった倫理の指導案」をスライドと一緒に公開しています!

ルーブリックに関しては、私の作った活用問題とルーブリックが学校の研修資料や県の初任者研修の資料に使われております。

(おさらい)ルーブリック評価とは何か

ルーブリック評価とは、達成度を測る評価指標です。パフォーマンス課題や活用問題で活躍します。私は、活用問題をこの評価指標で評価していました。

ゆとりんり

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

私のルーブリックが今では学校全体で使われ始め、学校全体での取り組みになっています。このように、学校で導入するメリットの大きい評価指標になります。

ルーブリックの作り方

早速ですが、ルーブリックの作り方を解説していきます。本記事では、私が「活用問題」で使っているルーブリックをもとに解説します。

ゆとりんり

そもそも活用問題とは何かはこちらで解説しています!!

ルーブリック作成のポイントは大きく分けて3つです。

作成のポイント
  1. シラバスを反映させる(3観点の反映)
  2. S・A・B・Cを採点しやすいように段階を踏む
  3. 型を大きく変えない

ひとつひとつ具体的に解説していきます。

手順1:シラバスを反映させる

まずは「ルーブリック」をご覧ください。

実際に活用問題で使用したルーブリック

そして「シラバス」がこちらです。

実際に使用したシラバス

線を引いている部分を見ていただいたらわかるのですが、「シラバス」の下線部を「ルーブリック」に反映しています

ゆとりんり

もう少し詳しく説明します!!

考え方はシンプルです。

各指標の捉え方
  • 技能は、問題の資料から有用な情報を取捨選択できているか。
  • 思考表現は、自分の考えをわかりやすく表現できているか。
  • 知識は、公民の授業で習った知識を自分ごととして理解し、問題に落とし込めているか。

これを段階を踏んで評価しています。

3観点を反映

3年生倫理の活用問題のルーブリックのため、旧観点でルーブリックを作っています。もし、新過程の3観点を入れるならば、先の要領で作りましょう。

3観点とは

「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」

このまま上の横軸に入れて良いでしょう。知識技能はがっちゃんこして、「主体的に学習に取り組む態度」の指標を作れば終わりです。

ですが、活用問題(実際の定期テスト)で「主体的に学習に取り組む態度」を測るのは難しいでしょう。そのため、指標は現在と同じ「知識」「思考・判断・表現」「技能」でよいと思います。

「主体的に学習に取り組む態度」をルーブリック評価する指標例

「主体的に学習 に取り組む態度」の例を考えてみました。

主体的〜のルーブリック例

S:聞かれたことに加え、プラスの内容を話そうとしている。
A:聞かれたことに、自らの力のみで答えようとしている。
B:聞かれたことに、先生の補助を受け答えている。
C:聞かれたことに、答えようとしていない。

このように横軸はシラバスのの指標をそのまま用いていきましょう。そしてS〜Bで段階を踏む必要があります。次に解説していきます。

手順2:S・A・B・Cを採点しやすいように段階を踏む

先の例を見ていただいてもわかるように、段階を踏むようにルーブリックは作成しましょう。

S〜Bの段階の捉え方をざっくり解説をします。イメージをしてみてください。ご自身で作る際の参考にしてください。

「S〜B」段階の捉え方
  • S:完璧
  • A:不十分要素あり(説明不足)
  • B:一部謝りがある(1ヶ所)
  • C:無回答。または、間違いが多すぎて解になっていない。

この捉え方に合わせて、各教科でルーブリック作成をすると簡単に作れるでしょう。

よくある質問

ルーブリックについてよく聞かれた質問をまとめておきます。

ゆとりんり

「S〜Bの基準」と「3〜0点の基準」があるけど、これの違いは何なの?とよく聞かれました。

これはいわゆる、規準(のりじゅん)基準(もとじゅん)です。教育業界でよく言われるのですが、こんなのわかりにくいので簡単に説明します

S〜Bは「規準(のりじゅん)」で、変更してはいけない規準です。年間通して、ここは変更しません。

一方で、3〜0点は「基準(もとじゅん)」で、変更しても良い基準です。問題によって、Bのところを1点か0点か変更します。難しければ1点をあげたり変更できます。

※ルーブリックは達成度評価のためのものなので、S〜Bの規準は変更しないようにしましょう。目指すべきところはシラバスの姿です。

手順3:型を大きく変えない

これは大事ですので、念頭に置いておいてください。

目指す姿はシラバスで決めた姿になります。シラバスの姿を目指してルーブリックを作成し、達成度を確認していくため、年間通して大きく文章は変更しません。

S〜Bの規準は変更しないため、文章も変わらないということになるはずです。

ゆとりんり

もう少し具体的に、実際のルーブリックを参考に説明します!

見ていただいたらわかるように、年間通して、ほぼこのまま使えます。

変更する点は「③知識(公民的要素)」の「アドバイスとして活用できている」という部分くらいです。

この活用問題は「中学生が行った哲学的自由研究にアドバイスする」という内容だったので、「アドバイスとし活用できている」という内容にしています。問題に合わせて、ここを変更するくらいでしょう。

そう考えると、1度作ってしまえばそんなに難しい話ではないのです。

まとめ

今回はテスト等で用いることができる「ルーブリックの作り方」をまとめました。

ポイントは大きく3つです。

作成のポイント
  • シラバスを反映させる(3観点の反映)
  • S・A・B・Cを採点しやすいように段階を踏む
  • 型を大きく変えない

今回紹介した実際のルーブリックや、S〜Bの捉え方を参考に各教科に落とし込んでみてください。

活用問題と合わせて用いると効果的です。ぜひこちらの記事も参考にしてみてください。

パフォーマンステストとしても十分活用できる内容となっておりますので、参考にしてみてください。

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