【まとめ】倫理を担当する教員が読むべきマンガ7選。「教育×マンガ」は最強です。

マンガを使って、倫理の授業をむちゃくちゃ面白くしたい教員のみなさんへ

ゆとりんり

政治経済が専門なのに、倫理をもつことになった…。
倫理が一番苦手やねん!

こんな先生も多いはず。だって、教員の中に「倫理の教員」はすごく少ないのが現状だから。

本記事を読めば、思想家の思想がより具体的に想像できるようになるとともに、倫理の授業がおもろいと言われる要素である「思想の日常への活用」が容易にできるようになります。

本記事を読んで欲しい人

本記事を読んで「あーなるほど」となるには一定の条件が必要となります。

  1. 教員であること
  2. 倫理を担当したことがある(する予定である)
  3. 倫理を教えるのが苦手である
  4. 面白い授業をしたい
  5. ちょっと変わった授業も受け入れることができる

最後の2つは、もしかしたらハードルが高い先生もいるかもしれません。なぜなら教員は「教育はこうあるべきだ」とあるべき論を展開する人が多いからです。

ここから先は、凝り固まった思考ではなく、とにかく倫理で面白い授業がしたいんだと「変な授業」を受け入れることができる先生のみが読み進めてください。

筆者の紹介

わたしの人生、そして授業は、マンガによって変わりました。普通はできない体験を、そして感情を、マンガが与えてくれました。そんなわたしのプロフィールです。

本記事を書いた人

ゆとりんり:
新卒で倍率100倍の民間企業に就職後、教員に転職
教員採用試験の採用枠1枠に1発合格(働きながらの完全独学)
県に授業の研修用資料の提供や、学校の試験問題見本の作成を行う。
現在は教員から転職して、並にゆとりに働いています。
noteで「少し変わった倫理の指導案」をスライドと一緒に公開しています!

ゆとりの倫理教員ゆとりんりの本年度成果は以下の通り。

本年度は研究授業で指導教諭(先生の先生)から「これだけできる人は日本にも10人くらい」と言っていただく。県の初任研に授業資料を提供。マンガ×倫理の記事をnoteやツイッターで発信中。

よくある質問

マンガって授業で使ってもいいんですか?

はい。授業は教科書だけが全てではありません。教材として活かしましょう。気をつけるべき点はこちらの記事で紹介しています。

マンガを読むのって時間がかかりませんか?

かかります。でも読んで見てください。面白いからあっという間です。週末1日あれば、一気読みできます。

本記事の内容をそのまま授業で使ってもいいですか?

もちろんです。そのために書いています。

マンガって考えさせられるんですか?

もちろんです。文章より読みやすく、その上人物描写が深いです。発言や展開、全てが倫理の題材として用いることができます。読むだけで、授業者としての発言が大きく変わります。

noteの「マンガ×倫理記事」を読んだ人の実際のコメント

わたしのnoteを読んでくださった方から、いろんなコメントをいただいております。正直私自身驚いております。

みなさんも興味のある内容から、記事を読んで見ましょう。

マンガで、倫理の授業を変えましょう。

倫理がそもそもどんな科目か理解できるマンガを紹介

先生がマンガの題材となっている例はたくさんあります。ドラゴン桜が代表的な例ではないでしょうか。

ですが、倫理を担当するのが初めての先生にとっては、

倫理を初担当する教員

まず、倫理がどんな科目かわかるマンガってないの?
マンガならわたしも理解できるかも…。

そんな思いをもってもおかしくありません。だって、同じ教員にも「倫理って何してるの?」とよく聞かれますから。

そこで、そもそも倫理とは何か興味を持てる入門編のマンガを紹介します。

ここは今から倫理です

なんと最近「倫理」が題材となったマンガが登場したのです。ドラマ化もして話題となりました。

来年度から専門でもないのに「倫理」を担当することになった先生、まずはこのマンガを読んでください。

倫理で「知識を教えるだけの授業」は一番つまらないので、まずはこのマンガで倫理の学問としての面白さに気づきましょう。

amebaマンガから少し試し読みもできますので、こちらから読んでみてください。

購入はこちらからどうぞ

倫理の要素のあるマンガを紹介

ここからは私がこれまでnoteで特集した「倫理×マンガ」の記事とマンガの紹介していきます。倫理を担当する教員の皆さん、ここで気になるマンガがあれば、実際にマンガを読んでみましょう。

教室にマンガが置かれる日は近いでしょう。

鬼滅の刃「死とは何か」

この記事を読んでほしい人

ゆとりんり

周りの目が気になって、自分のしたいことができない
周りの意見と自分の意見が違い、人生の岐路で悩んでいる

こんな想いの生徒をもつ先生、またはこんな想いの先生自身へ。

鬼滅の刃の紹介

もはや知らない人はいないでしょう。アニメシリーズも3期まで放送されています。そして映画は興行収入歴代1位。

この鬼滅の刃が最も理解しやすく、短く、展開も早いため、サラっと読めると思います。また、アニメもありますので、ながら見もできます。いや、ながら見にはもったいないほど、作画はすごいです。

生徒も知っている人が多いでしょう。そういう意味でも、一番授業に取り入れやすい作品ではないかと思います。

note記事の紹介

この記事では、映画でのワンシーンを倫理の観点から捉えています。映画を見た人は聞いたことのあるセリフでしょう。

老いることも死ぬことも
人間という儚い生き物の美しさだ
老いるからこそ死ぬからこそ
堪(たま)らなく愛おしく尊いのだ

『鬼滅の刃』8巻 煉獄杏寿郎

noteでは、こちらの名言を題材にして、倫理に登場する人物の思想を用いて「死とは何か」について考えています。

映画を見た人はぜひマンガの方も一読ください。涙なしでは読めません。

ブルーピリオド「意味の意味」

この記事を読んでほしい人

ゆとりんり

好きなことはあるけど、仕事が忙しくてできていない
好きなことをするか、すべきことをするか悩んでいる(進路とか)

そんなあなたや、こんな思いを抱える高校生をもつ教員へ。

ブルーピリオドの紹介

ここ最近のマンガの中でも、こちらは筆者激推しの1作です。2020年マンガ大賞受賞作です。

マンガを読んでいて、主人公の頑張りを見ていると自分も頑張ろうと思いますし、その主人公も天才ではないという点に惹かれます。

note記事の紹介

よく高校生は「これやる意味あるんですか?」と言いますよね。でもこれに対するいい答えが思いつかない、、そんな人はぜひブルーピリオドを一読してください。

もちろん本記事の哲学者の答えを用いてもらっても構いません。

本記事では主人公の矢口八虎(やぐちやとら)の以下の発言から、「意味」に対する答えを考察しています。

でもやっぱ思っちゃうんだよなあ
お絵描きって 趣味でいいんじゃないの?
プロ目指さなくても
美大にいかなくても 絵は描ける
ガチでやる意味ある?

『ブルーピリオド』1巻 矢口八虎

この主人公の疑問に対して、先生はある言葉で返しています。

その先生の言葉も心に響きました。

それに合わせて「倫理の思想家ならこう答えるのではないか」というアンサーも合わせてまとめています。noteをご覧下さい。

ストーリーにも注目です。天才ではない少年が美大を目指す姿からは学べるものがたくさんあります。

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション「絶対はありうるか」

この記事を読んでほしい人

ゆとりんり

安定思考で、公務員を目指そうとしている
「絶対やめた方がいい」が口癖になっている

こんな生徒、先生には読んでもらいたい記事です。特に「絶対無理」が「できる!」より先に思い浮かんでしまう人には必読の記事です。

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクションの紹介

今回まとめたマンガの中では一番「なんだい?聞いたことない」という作品ではないでしょうか。しかし、作画の細かさはすごいです。作者は『ソラニン』の作者浅野にいお先生です。

本作品は自分の持つ価値観「絶対こうだろ」というものをことごとく壊してくれます。

日常における常識を次々と覆してくる作品です。

そして、第25回文化庁メディア芸術祭のマンガ部門優秀賞になります。

noteの記事の紹介

記事では、主人公の1人小山 門出(こやま かどで)の名言を考えています。

私は
あなたの、
絶対なの。

『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』9巻 小山 門出

皆さんは日常を疑ったことはありますか?

あたり前を当たり前に享受するのは時に危ない。新しいものを作るには「疑う」ことが必須です。

この記事では「疑う」ことを中心に書いています。記事を参考に、授業で生徒と一緒に「疑う」授業をしてみてください。

「宇宙人が攻めてくる物語」に対して、なんで攻めてくるの?やもしかしたら攻めているのは地球人では?など考えたことはあるでしょうか。

あらゆる常識を覆す作品をぜひ読んで見てください。1日あれば読める作品です。(読み返したくなります)

画も、表紙もすごく独特でよくないですか?私は表紙に最初惚れました。

バガボンド「天下無双とは何か」

この記事を読んでほしい人

ゆとりんり

1つのことを考えすぎてしまう
答えのない問題にぶち当たっている

悩んでいる生徒はもちろんですが、やめたいなんて思っている先生にも読んでもらいたい。

バガボンドの紹介

スラムダンクをご存知でしょうか。本作は、スラムダンクの作者井上雄彦先生が宮本武蔵の生涯を描いたマンガとなります。墨と筆で書かれた本作は圧巻の絵力です

また、このマンガは悲しいやかっこいい、虚しいなどあらゆる感情に揺さぶられる作品です。

note記事の紹介

先生をやっていると、とてつもなくどうしようもない問題にぶち当たることありますよね。人間関係や子どもたちの対応、先生ってなんなんだろう。やめようかな。

そんな悩みを解決できるような記事・作品です。あらゆる気持ちに応えてくれるような、人間の全てが描かれた作品を考えています。

マンガ自体は完結しておらず、37巻(休止中)と長い作品になるため、本記事だけでも読んでいただけるとありがたいです。そしてきになった方はぜひマンガの方も読んでください。

アマゾンで見ると高いですが、ぜひブックオフなどでみてみてください。私は3500円ほどで大人買いできました。買う価値しかない作品です。

呪術廻戦「平等とは何か」

この記事を読んでほしい人

ゆとりんり

シンプルに、呪術廻戦のファン

この記事は、私の興味で書きました。伏黒恵が好き、この名言に惹かれる、そんな理由で読んでもらいたいと思います。

呪術廻戦の紹介

映画も公開され、多くの人に人気の作品です。

主人公の虎杖悠仁(いたどりゆうじ)が呪いの世界に身を投じていくストーリーとなっています。いわゆる「主人公最強!」といったマンガでは全くなく、救えない弱さや死に直面する心などが丁寧に描かれます。

失礼だな
純愛だよ

『呪術廻戦0』乙骨憂太

映画呪術廻戦では、乙骨憂太(おっこつゆうた)の名言が話題を呼びました。

キャラデザインがカッコよかったり、各キャラクターの個性も強かったりすることから、女性ファンも多いようです。

ですが、呪いを扱うマンガであるため、「生死」の扱いに注目もできます。何のために生きるのか、死とはなになのか、考えさせられる発言が多いのも、この作品の注目点です。

note記事の紹介

呪術廻戦の中でも、今回は伏黒恵(ふしぐろめぐみ)の名言を考えてみました。

伏黒恵の名言といえばこれでしょう。彼の平等観には考えさせられました。

不平等な現実のみが平等に与えられている。
因果応報は全自動ではない。
悪人は法の下で初めて裁かれる。
呪術師はそんな”報い”の歯車の一つだ。
少しでも多くの善人が平等を享受できるように
俺は不平等に人を助ける。

『呪術廻戦』アニメ第5話 マンガ2巻 伏黒恵

どこかで「平等」はいいものであるという認識がないですか?

生徒も平等は大好きで、「なんで俺だけ・・・」とよく言います。自由や平等はいいもの。本当にそうでしょうか。

平等とは何なのか、本当の平等とは何なのか、生徒と倫理の時間でぜひ考えてみてください。

マンガの方はもはや倫理の教科書ですので、読んでみてください。まだ18巻ですのですぐに追いつけます。

やはり俺の青春ラブコメは間違っている。「本物とは何か」

本記事を読んでほしい人

ゆとりんり

いや、この人本質見えてないんだよな〜

日々こんなことを思う人に読んでもらいたい。で、本質を見るためには何ができるのか、本気で考えたことあるでしょうか。

この作品の主人公「比企谷八幡」はすごく魅力的な人物です。ラブコメなのに、毒がある主人公、この人の考え方は本当に興味深いです。記事だけではなくアニメも見ていただきたい。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。の紹介

この作品はラノベ発アニメ化もしました。通称「俺ガイル」。

3期がようやく完結し、胸がいっぱいになる作品です。恋愛や性は人間の原動力でもあります。そんな恋愛と高校生の思春期の葛藤が描かれた本作は、人間の気持ちがたくさん描かれすごく面白いです。

主人公は有数の進学校に通う比企谷八幡。恋愛だけではない物語ですが、ちょっとひねくれた主人公が私たちに日常に対しての「本当にそうか?」を与えてくれます。

1つ彼の名言を紹介しましょう。

青春とは嘘であり、悪である。
青春を謳歌せし者たちは常に自己と周囲を欺く。
自らを取り巻く環境の全てを肯定的に捉える。
何か致命的な失敗をしても、それすら青春の証とし、思い出の1ページに刻むのだ。

『やはり俺の青春ラブコメは間違っている。』比企谷八幡

note記事の紹介

本作の大テーマが「本物」になります。記事でも考えた比企谷八幡の発言を紹介します。

言ったらわかるってのは傲慢なんだよ。
言った本人の自己満足、言われた奴の思い上がり……、
いろいろあって、話せば必ず理解し合えるってわけじゃない。
だから、言葉がほしいんじゃないんだ。

(略)

それでも、俺は……。俺は、本物が欲しい。

『俺ガイル。続』アニメ第8話 比企谷八幡

本物ってなんでしょうか。生活している中でも、「この人、本質が見えてないんだよな」なんてことはよくあります。では、本物はどうしたら見えるようになるのでしょうか。

アニメでは、全3期にわたって「本物」を探しています。思うことはあっても、見るためにこんなに行動できる人もいないでしょう。みなさんは、思った後行動しているでしょうか。

その答えについて倫理に出てくる人物の思想を元にまとめています。

元はラノベですが、アニメでも胸が熱くなるストーリーとなっていますので、ぜひみてみてください。

おすすめです。

まずはマンガを読んでみよう

ここまで、マンガをもとに考えた記事を紹介しました。

倫理の授業は一方的に教えるには向いていない科目です。生徒から突発的に疑問がきたとき、何と答えるか。自分の経験から言葉は出てきます。

倫理を教える上で、あらゆる経験と、そこで得る言葉は命となります。

マンガは、それぞれの人物の背景も描かれ、発言の背景も捉えやすいです。世界観にも入り込みやすいのです。まるで、自分がその経験をしているかのような感覚を得られます。

自分の人生及び経験に、プラスでマンガに出てくる登場人物の人生をプラスできます。これにより発言に深みが出るのです。

疑う読者

そんなことで?
浅くない?

と、思う人もいるでしょう。

でも、そんな人に言わせてほしい。

死に近い経験や、生を感じるギリギリの瞬間というのは、普通に生きているとあまり感じることはできません。

しかし、倫理で扱うのは「死」や「生」などの要素が多いのです。そうなるとマンガでその経験をするのは合理的なのです。

マンガって、すごい。

もし来年度から倫理を担当する先生は時間が限られています。今から何作か読んでおきましょう。

だって、小説より読みやすいでしょう?

Amebaマンガなら無料の会員登録で好きなマンガが100冊まで40%OFFで買えちゃいます!本で買うよりかさばらずいつでも読める現代の読み方です。すぐに読んじゃいましょう。

読んでみようかなと思った教員のみなさん↓をクリック!


ここで紹介した記事のサムネはパワーポイントで作成しています。また、倫理×マンガでいつかお仕事ができることを切に願っています。

ゆとりんり

その他のおすすめ記事

マンガを使うメリットはそもそも何なのか。注意点は何なのか。ロジック等はこちらで解説しています。合わせて読んでみてください。

noteで「ちょっと変わった倫理の授業」を公開中

倫理の授業がつくれない…

よく言われます。地歴公民の教員でも一番担当したくないのが、「倫理」です。
そんなみなさんのために、そのまま使える指導案とスライドを公開しています!

ランキングに参加しています。クリックだけで支援できます。よろしければご支援ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です