【最新】2030年に必要なスキル1位|戦略的学習力とは何か。授業者の観点から説明します。

ゆとりんり

戦略的学習力とは何か知りたい
戦略的学習力は学校でも重要になるの?
そもそもなぜ戦略的学習力が必要になるの?

本記事では、このような疑問に答えます。

学校現場でも今後需要が高まる、注目の戦略的学習力についてまとめていきます教育業界では最近やっと言葉だけが出てくるようになったくらいなので、知っているだけでも最先端です。

筆者の紹介

本記事を書いた人

ゆとりんり:
新卒で倍率100倍の民間企業に就職後、教員に転職
教員採用試験の採用枠1枠に1発合格(働きながらの完全独学)
県に授業の研修用資料の提供や、学校の試験問題見本の作成を行う。
現在は教員から転職して、並にゆとりに働いています。
noteで「少し変わった倫理の指導案」をスライドと一緒に公開しています!

わたし自身独学で教員採用試験を受験しています。この合格には、戦略的学習力が大きく関わっています。

本記事を読むことで、教採受験者は合格への勉強法の参考になり、現役教員の方には授業の新しい型が見えてくるでしょう。

戦略的学習力とは

2017年にオックスフォード大学のマイケル・オズボーン教授がで発表した「2030年、仕事で必要とされるスキル」で1位となったのが、戦略的学習力です。

2030年に必要とされるスキルBEST5

  1. 戦略的学習力(Learning Strategies)
  2. 心理学(Psychology)
  3. 指導力(Instructing)
  4. 社会的洞察力(Social Perceptiveness)
  5. 社会学・人類学(Sociology and Anthropology)

[引用]News Picks

そんな戦略的学習力とは何なのか。簡単に表現すると、戦略的に学ぶ力です

つまり、何か新しいものを学ぶ時に、最適な学習方法を選択し、効率よく学んだり、教えたりする力それが戦略的学習力です。

戦略的学習力とは

何か新しいものを学ぶ時に、最適な学習方法を選択し、効率よく学んだり、教えたりする力

なぜ戦略的学習力が必要とされるのか

2021年の現在ですら変化が大きい時代です。 AI(人工知能)やロボット技術により、人の手で行う仕事も減ってきます。

2030年には、今よりもっと社会も仕事も変化しているでしょう。そんな変化に対応するための力として、戦略的学習力が注目されています。

戦略的学習力が必要な理由

AI(人工知能)を使う側として、戦略的学習力が必要とされる。

既に戦略的学習力に似た力が注目されている

これまで何か学ぶ時の選択肢は、「〇〇教室に通う」や「通信講座を受ける」でした。しかし現在、YouTubeにインターネットサイト、知識は誰でも、どこからでも得られる時代です。

自分の知りたい情報のみを効率的に得られるようになりました。学ぶ側も、全体講義の効率の悪さに気づき、「時間をかければいつかは」という考え方から「効率よくスキルを得る」考え方へシフトしています。

時代の変化がニーズを後押し

全体講義という非効率なスキル取得法から、効率よく学ぶ時代へ突入している。

「独学」が注目されているのは、戦略的学習力が注目されているのと同義

もうすでに、必要な知識を、効率よく、短い時間で、何個も身につける時代となってきています。

最近は「独学」というワードがYouTubeはじめ、本屋さんや至るところで目に飛び込んできます。

独学とはまさに、必要な知識を、効率よく、短い時間で、何個も身につけるための方法と言えます。これは、社会的に戦略的学習力が注目され始めている序章突入の合図なのです。

実際に、わたし自身も教員採用試験は独学で1発合格を果たしています。この際重視したのは戦略です。どこの自治体を受けるか、どの範囲を勉強しないか、戦略的学習力は現代では必須のスキルです。

学校現場でも重要とになってくる力です

教員研修でも、戦略的学習力という言葉が登場しました。 しかし、言葉が出てきただけです。言葉の意味や、どのような授業で身に付けさせるかまではいっておりません

ですが、数年後には必ず研修でも扱われることになるでしょう

なぜなら、「2030年に必要とされるスキルランキング」に、現在の学校現場で嫌ほど耳にする言葉があるからです。

よく聞くワードは下位に

今現在、学校現場で注目を集めるこれらのワードは下位に入っていました。

10位 アクティブラーニング
16位 問題解決力

この2つは、現在の教育現場で重要視され、生徒に身に付けさせたいとしている力です。現在の教育現場では、この力に関する研修もあり、多くの本も出されています。

そう考えると、1位の戦略的学習力についても、近い将来求められること間違いなしです。

近い未来の予想

10位や16位の研修が行われる日本教育業界は遅れ気味。

近い未来、戦略的学習力の時代が来る。先取りしておきたい。

学校で戦略的学習力を養う授業を求められる時代はくる

絶対に「戦略的学習力をつける授業をしてくれ」と言われる時代は来ます。

ゆとりんり

最近「ICT」を取り入れた授業に取り組み始めたばっかりなのに…。

そんな先生方も多いのではないかと思います。ですが、もう次の新しい時代がすぐそこまできている状態です。

もうダメだ・・・と諦めるのは早いです!!戦略的学習力を意識した授業はむずかしくありません。戦略的学習力を意識した授業の例も紹介します。

ぜひ最後まで読んでみてください。

現在、学校で求められる授業

ゆとりんり

早くその新しい戦略的学習力についての授業を教えてよ!

という気持ちはわかります。ですが、今現在で最先端とされる授業を把握しないと、次に進めません。そして、それは戦略的学習力の授業もこれらと大きな関係があります。

まずは、「現在の教育現場で教員が求めらている授業」を簡単にまとめましたので、ご確認ください。

現在の教育現場の最先端
  • 「社会で実際に役に立つ力」を養うこと
  • 「アクティブラーニング」を行うこと
  • 「ICTの活用」をさせること
  • 「課題解決学習」を行うこと

聞いたことあるワードが並んでいると思います。

この求められる授業を図解してみました

求められる要素を全て盛り込む現在の授業の型は、教科書のやるべきこと」と「やりたいこと」の分離がおこります

これが何より効率が悪い。なぜなら、本当に生徒に身に付けさせたい授業を行うには、何時間も時間を要することになるからです。

分離とは

教科書のやるべき内容をおさえる授業と、その知識を活用して実社会の問題を考える授業の分離。

例)やるべき内容:「持続的開発」という単語と取り組みの例。
実社会の問題を考える内容:地球温暖化を現実的に解決へと向かわせる解決策

戦略的学習力を意識した授業は、この問題を解決します。

戦略的学習力を意識した授業

戦略的学習力を意識した授業は、今現在求められているこれらと相性が抜群です。効率よく現在求められる授業を全て統合した授業が可能になります。

戦略的学習力を意識した授業を図解しました

この授業では、生徒が自分達で、問いに対する答えを出していく授業展開になります。

先生の教えてきたことを信じて受験に臨む時代は終わりです。これからは、子どもたちが自分で考え・自分で取捨選択し・自分で学び、考え方を学校で学ぶ時代です。

正直、子どもたちより、教員が変化し対応できるかの方が不安視されています

今のうちに少しでも戦略的学習力をつける授業のイメージができているというのは、大きな大きなアドバンテージです。

どんな授業が戦略的学習力につながるのか

ではどんな授業が、戦略的学習力をつける授業なのか。

それは、生徒が「どうすれば効率的に必要な情報を得られるか・そして身につけられるか」を考えることができる授業ということになります。

具体的な授業案をまとめました。見たい方からご覧ください。

戦略的学習力をつける授業〜普段の授業編〜

「何の知識が必要か」という根本から考える授業案です。効率よく学ぶためにどの知識が必要か、知識を得る媒体を決め、情報を取捨選択し、まとめ、共有する。そんな授業を考えました。

戦略的学習力をつける授業〜受験用補習編〜

受験は戦略です。生徒が自分にあった勉強法で、効率よく勉強できるかで点数は大きく変わります。つまり受験への戦略を練ること自体が戦略的学習力に繋がります。

今話題を呼んでいる「けテぶれ」ですが、これを補習で活用するのは、まさに戦略的学習力をつけるものになります。わたしはこの方法で次の実績を残しています。

戦略的学習ってほんとに社会に出て役にたつの?

本記事の読者

んー、いまいち戦略的学習力の重要性がわからない…。本当に社会に出て必要?

こんな悩める方のために、具体例を用意しました。実際に私が、営業1年目に経験した話です。

1年目のわたしの経験談

生業先のお客様

この前いただいたデータなんですが、なんでこの結果になってるんですか?

当時のわたし

すみません、勉強不足で…、調べて分かり次第連絡させていただきます。申し訳ございません。

当時のわたし

(脳内)
答えはわからない、けど、何か原因はあるはず。
だからわたしは次に、何をすればいいのか…。

答えは本来わからないもの。でも確かに答えはある。だから何をするのか。

1年目にとってわからないは当然です。入社2週間で1人営業は無理!!と言い訳もしてました。 笑

しかしここで重要なのは、私が何をすれば、お客様に質問さえれた「理由」がわかるのかということです。

確かに、「理由」というお客様に求められた答えは存在します。ですが、いまの私にその答えはわからないのです。

こたえがわからない時に重要なこと

なぜわからないのか。何がわかればその理由に行き着くのか。何で調べればいいのか。これを、効率よく、早く考え、行動できること。

つまり、効率よくわからないことを明らかにするスキルが重要

学校で重要とされるのは「答え」の方ですが

学校のテスト、入試のテスト、結局重要視されるのは「答え」です。そしてその「答え」は、先生も知っているし、解答冊子を開けば載っています。

では、先生も知らない答えがあった場合その答えへのアプローチ方法はいつどこで学び、どうやって養うのでしょう?

社会に出るとそんな問題の方が多いのです。そして、いま存在しない職業に生徒が就いた場合、答えを覚える力より、効率のよいアプローチ方法を考える力の方が重要ではないですか?

だから、後者を学ぶ方法として、戦略的学習力の授業は重要なのです。

いまのうちに戦略的学習力の授業をイメージしておこう

学校内部の動きは正直遅いです。やっとICTの流れがやってきたという感じです。

ですが、逆に考えましょう。2030年に必要とされる戦略的学習力を意識した授業をいまイメージできているというのは、教育業界の圧倒的最先端です。

本記事で紹介した内容を、少し授業づくりで意識してみてください。その時点で一歩リードです。

今後も最先端の授業アイデアを発信していきますので、参考にしてみてください。

ぜひ、実際にわたしが実践した「戦略的学習力をつける授業」「補習」参考にしてください。

noteで「ちょっと変わった倫理の授業」を公開中

倫理の授業がつくれない…

よく言われます。地歴公民の教員でも一番担当したくないのが、「倫理」です。
そんなみなさんのために、そのまま使える指導案とスライドを公開しています!

ランキングに参加しています。クリックだけで支援できます。よろしければご支援ください。