最近話題の知識構成型ジグソー法。
やってみたいけど
準備にはかな〜り時間がかかる。あ、ここに全てセットで準備しときました。
分野:(基本的人権・新しい人権・日本国憲法)・世界史(革命期)
テーマ:なぜ、ブラック校則と言われる髪型規定は残り続けるのか
目標:身の回りの人権問題について、資料をもとに考え、伝え合う活動を通して、知識の活用を意識できるようになる。
本ページでは上記内容に関する授業案を公開しています。「授業スライドを作る暇ないよ」という方のために、スライドも配布しています!
LHRなどで行う「人権学習」にも使えるかと思います。
簡易指導案もつけてますので、ご利用ください。
ゆとりんり:
新卒で倍率100倍の民間企業に就職後、教員に転職
教員採用試験の採用枠1枠に1発合格(働きながらの完全独学)
県に授業の研修用資料の提供や、学校の試験問題見本の作成を行う。
現在は民間企業に転職し、裏方として教員をサポートする仕事をしています。
noteで「少し変わった倫理の指導案」をスライドと一緒に公開しています!
早速ですが、どのような授業内容について、詳細をまとめていきます。
本記事の内容(押すとジャンプします)
本編に入る前に
知識構造ジグソー法とはどんなものなのか、というのは記事を読み進めていただければ理解できるかと思います。
でも何より、グループ別でプリントが必要だったり、授業スライドが必要だったり、時には教科横断的な素材が必要だったり…。もう何より準備が大変です。
研究授業か!とツッコミたくなるくらいです。普段の授業で1回試してみたい!と思っている先生もいるかと思います。
ジグソー法を試してみたい!と思っている先生には最適!
すぐできるセットを用意しました。
- Googleスライド(全10ページの授業スライド)
- 【PDF】授業プリントとエキスパートプリント(3パターン)
- 【Googleドキュメント】授業プリント・エキスパートプリント(編集可能!!)
- 【PDF】【Googleドキュメント】簡易指導案
本ページの見方
本ページで授業を紹介していくために、見方を説明します。わかってるわ!という方は読み飛ばしてください。
基本的に3分割で授業の流れを紹介しています。とはいえ、見ていただいた方が早いかもしれません。
まずはザックリした説明及び補足説明です。グレーの吹き出しの上に用意しています。
活動の目的や、意識することなどを書いています。
次に先生の発言の例です。これを読んでいけば、基本的な流れがわかるかと思います。
スライド◯枚目にはこんな発言を、という流れがわかります。
吹き出しで、スライドに沿った、先生側の発言例が入れています。
そして授業スライドのサンプルです。実際のスライドを入れ込んでますので、発言と合わせて見てください。何枚目のスライドなのかも、スライド下に記載しています。
なんとなく、本ページの見方を紹介したところで、早速実際に見ていきましょう。
導入(テーマの共有)
今回考える「テーマ」となぜ考えるのか「理由」を生徒と共有します。そして考えやすいテーマとしてみました。
※知識構造ジグソー法の授業は普通のグループとエキスパートグループの2種類ありますが、最初はエキスパートの方で着席させておくと、グループワークに移りやすいです。
今回みなさんに考えてもらうのは「髪型」です。いつまで経ってもなくならないブラック校則と言われる規定。さてなぜなのでしょうか?
文科省の発表を用いて、国の方針でみんなにも考える権利があることを伝え、背中をおしましょう。思っていることがあったら、変えるチャンス自体はあるのです。
文部科学省も生徒指導提要を12年ぶりに改訂し、校則の見直しを促しています。
そこには「生徒参画」の文字がありました。参画の意味はわかりますか?
公共でも出ました「男女共同参画社会」など。
ジャンケンで勝った人、グループ人に説明してみましょう。(アイスブレイク)
参画とは、計画段階から関わること。意味を確認したら生徒にの「なぜ?」の気持ちを煽っていきます。
髪型校則について、何かしら思っている人は多いのだと、さらに考えるために背中を押します。いわゆるサイレントマジョリティーからの卒業です。アンケートを用意しました。(アンケート元)
髪型校則について、全国20~50代の男女にとったアンケートがありました。
まず校則があったとしたのは77%。高校の髪型規定に賛成する人は68%と、多数を占めました。で、みなさんは賛成ですか?
みんながどう思ってても変わらないのが校則。だったら今日、参画的に根本の根本から考えてみようじゃないかということです。
展開(知識構成型ジグソー法とは)
生徒にももちろん説明しますが、まずは先生の理解からですよね。
知識構成型ジグソー法とは、話す・聞く・考えるなどの活動を全て取り入れ、教科書的知識だけでなく、学び方も学ぶことができる協働学習です。
実際どんな感じで進んでいく授業なの?という部分につきましては、グレーの吹き出し(先生の発言の例)をご覧ください。
まずは生徒に向けた、授業で意識すること、今日の流れを説明します。
今回の授業は以下の流れで行います。ポイントとなるのは2回のグループ活動。図にある通り、1回目はエキスパート活動と言います。ここで、各グループ別々のプリントを極めてもらいます。
その知識をもって2回目のグループ活動です。A B Cそれぞれ1人ずつでグループを作り、各プリントのエキスパートとして、分かったことを共有します。
分かったこと(知識)を合わせて、課題への答えを考えましょう。
知識構成型ジグソー法のポイント
生徒には授業方法だけでなく、なぜこれをするのかという部分で示しましょう。
生徒の中には「これやって何の意味があるの?」「答えだけ覚えさせろよ」という人もいるので、このスライドも用意しました。
皆さん、今回の授業では勉強内容だけでなく、勉強から得ることができる力を意識して取り組んでみて下さい。
展開(ジグソー法の実践)
ここからは実践です。まずは個人ワークから行きましょう。スライドは今何をしているのかわかりやすいように、前に投影し続けることのできるタイプにしました。
また、今回の授業では授業プリントはもちろん、この後使用するエキスパートプリントも配布します。
では考えていきましょう。まずは本題です。なぜブラック校則と言われる髪型規定がは残り続けるのか、自身の考えをお書きください。
授業プリントの中身(サンプル)
実際に使用するプリントはこんな感じです。今回はこちらも配布します。
個人ワークが終わったらエキスパート活動に移ります。先生はあらかじめグループ分けをしておく必要があるでしょう。
エキスパート活動では、様々な観点から、今回のテーマにつながる内容を考えます。グループでその分野のエキスパートとなって、この後の教え合い活動に備えます。エキスパートプリントももちろん用意しております!
ここからはエキスパートに分かれます。グループメンバーと協力してプリント内容を極めてください。
エキスパートプリントの中身(サンプル)
実際に使用できるプリントを3つ用意しました。1枚ずつ中身が違い、範囲も異なるものにしています。世界史のものについては、未履修でも大丈夫です。
こちらのプリントをエキスパートグループで考え、この後、授業冒頭のグループで再度集まり、エキスパート活動での考えを共有します。そうすることで、当初より深みのある探究活動へと繋がります。
A:人権そのものについて(新しい人権含む)
B:日本国憲法について
C:外国の人権について(世界史)
- 私たちが思っている人権と宣言等の人権は具体性が違う
- 私たちが感じる「人権」はいわゆる新しい人権である
- しかし裁判では負けていることもある(規定がないから?)
- 自由・平等などの概念的な人権が憲法で保障されている。
- 日本における憲法は政府の人たちが決めている。
- 日本の憲法は、国民からすると自ら奪い取った権利ではなく、もらった権利。
- 海外における権利は、革命によって奪い取った側面がある
- 海外の国民は権利に対する意識が強い
- 権利が得られないようなら、自ら主張していく国民性
展開(クロストーク)
エキスパート活動を終えた後はグループ活動。当初のグループに戻って、エキスパート活動で分かったことを各担当から共有します。わかりやすく説明する必要がありますね。ここから2時間目になるかもしれないです。
ここからは当初のグループに戻って、それぞれがエキスパート活動で得た気づきを共有してもらいます。なぜそのような考えに至ったのか、話すことになると思いますが、他のグループメンバーは、他のエキスパートプリントを持っていないので、わかりやすく説明してあげてください。
まとめ
まとめはジグソー法において重要な役割になります。改めて自分で課題に取り組み、そして授業最初と今で何が違うのか、振り返ります。
とことん「なぜ」を問い続けましょう。
冒頭に考えたMQ(メインクエスチョン)である「なぜブラック校則と言われる髪型規定がは残り続けるのか」に対する自身の考えは変わったか、なぜ変わったのしょうか。
他にも指導案や授業スライドをまとめています!
本授業の簡易指導案
今回の授業の指導案になります。校内の研究授業や、初任研で担当の先生から「簡易指導案を用意してください」と言われるかもしれませんので、使ってやってください。
こちらも 編集可能Ver. がダウンロード可能でございます。新観点で作成いたしました。
スライドのダウンロードはこちら
以下の有料記事では、記事中にもある「パワーポイント」を丸々全部ダウンロードすることができます。
※記事中で紹介しているスライドは一部です。
- パワーポイント 授業スライド(10ページ)
- Googleスライド 授業スライド(10ページ)※パワポと内容は同じ(背景は黒)
- 【PDF】【Googleドキュメント】授業プリント
- 【PDF】【Googleドキュメント】エキスパートシート(ABC全て)
- 【PDF】【Googleドキュメント】簡易指導案
- 設定:2時間分
パワーポイントのダウンロード方法
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ここからがポイントです。
「ファイル」を押して、「コピーを作成」です。いわば、保存のことだと思ってください。
これをしないと、ご自身のグーグルドライブに編集できる形で保存されません。
Googleドキュメント(授業プリント)も同様です。
あとは授業で使うだけ。ぜひ楽しい授業を展開してく
本授業のターゲットは、
”考える”から逃げがちで、でも自分の意見は主張してくる生徒!